「バーチャルオフィス、怪しくない…?」
もしあなたが今、そう思ってこの記事を開いたなら。
正直に言います。
怪しい業者は、確かに存在します。
私は、その罠にまんまとハマりました。
2023年4月。フリーランスWebデザイナーとして独立したばかりの私は、Instagram広告に表示された「月額980円」という文字に飛びついて、人生最悪の3ヶ月を過ごすことになったんです。
郵便物は消え、電話は繋がらず、初めての大型案件を失いかけました。
あの時の絶望は、今でも忘れられません。
でも、あの失敗があったからこそ、私は「本物のバーチャルオフィス」を見抜く目を手に入れることができました。
この記事では、実際に失敗した私だからこそ伝えられる、怪しい業者を完全に避ける方法をお伝えします。
「月額980円」の甘い罠に、まんまと落ちた日
Instagramを見ていた時のことです。
フィードに流れてきた広告。
「都心一等地の住所が月額980円!今なら初月無料!」
指が、勝手に「詳細を見る」をタップしていました。
当時の私は、こう思っていたんです。
「バーチャルオフィスなんて、住所を借りるだけでしょ?安ければ安いほどいいじゃん」
オンライン申込は、驚くほど簡単でした。
身分証のコピーをメールで送るだけ。本人確認も5分で完了。
「こんなに簡単でいいの…?」
頭の片隅で、小さな違和感がありました。
でも、その声を無視しました。
「まぁ、大丈夫でしょ」
そう思って、クレジットカード情報を入力。
申込完了のメールが届いた瞬間、少しワクワクしていたことを覚えています。
「これで私も、ちゃんとした事業主だ」
そう思っていました。
契約から2ヶ月後、重要な郵便物が「消えた」
地獄の始まりは、突然でした。
2023年6月15日。
大手企業から案件を受注することになって、先方が見積書を書留で送ってくれるはずだったんです。
「明日には届くと思います」
そう言われて、翌日からずっとバーチャルオフィスの郵便物通知を待っていました。
1日経っても、通知なし。
2日経っても、なし。
3日目、さすがにおかしいと思って、バーチャルオフィスに電話しました。
プルルル…プルルル…
「ただいま電話に出ることができません」
は?
もう一度かける。
また留守電。
メールを送りました。件名は「【至急】郵便物の確認のお願い」。
送信日時:2023年6月18日 14:32
返信なし。
1日待って、返信なし。
3日待っても、返信なし。
念のため、スマホのメール送信履歴を何度も確認しました。
「ちゃんと送れてる…よね?」
でも、既読にもなっていませんでした。
夜中の3時、ベッドで何度もスマホを確認する日々
クライアントからは、毎日連絡が来ます。
「見積書、届きましたか?」
どう答えればいいんですか。
「すみません、バーチャルオフィスと連絡が取れなくて…」
そんなこと、言えるわけがない。
プロとして最悪です。
「確認中です、もう少しお待ちください」
そう返すのが精一杯でした。
夜、ベッドに入っても眠れませんでした。
スマホを何度も確認。
着信なし。
メールなし。
冷たい画面を見つめながら、胃がキリキリと痛みました。
「明日、何て説明すればいいの…」
声に出して呟くと、涙がこぼれそうになりました。
「せっかく掴んだチャンスなのに」
「私、何やってるんだろう」
自分を責める声が、頭の中でぐるぐる回りました。
Googleマップに並ぶ、「同じ被害者」の悲鳴
パニックになった私は、その業者名でGoogle検索しました。
すると――
⭐︎ 1.8(247件のレビュー)
えっ…
「郵便物が届かず、連絡も取れない。最悪です」
「詐欺です。解約もできません」
「犯罪に悪用されているかもしれない、というレビューを見て不安になった」
画面いっぱいに並ぶ、同じ被害者の叫び。
手が震えました。
「なんで…なんで私、契約前にこれを見なかったの…」
バカだった。
本当に、バカだった。
安さに釣られて、何も調べずに契約した自分が、情けなくて。
その夜、私はノートに書きなぐりました。
「二度と、こんな思いはしたくない」
「次は絶対に、本物を見抜く」
バーチャルオフィスが「怪しい」と言われる、本当の理由
失敗してから、私は徹底的に調べました。
なぜバーチャルオフィスは「怪しい」と言われるのか。
バーチャルオフィス自体が怪しいわけじゃないんです。
一部の悪質な業者が、サービスの信用を落としているだけ。
本当に大事なことです。
理由①:犯罪に悪用されるケースがある
ニュースや行政の注意喚起を見ていると、住所貸しサービスが特殊詐欺に悪用されるケースが報告されています。
本人確認が甘い業者ほど、悪用されやすい。
私が最初に契約した業者は、まさにこれでした。
身分証のコピーをメールで送るだけ。
顔も見ない。
対面確認もない。
そりゃあ、悪いことしたい人にとっては都合がいいですよね…
さらに怖いのは「住所の汚染」
同じ住所を、過去に詐欺業者が使っていたケース。
これ、後から知ったんですけど、結構あるらしいんです。
もしそういう住所を使ってしまったら…と考えると、口座開設や取引の際に余計な説明が必要になったり、クライアントから不信感を持たれたりすることもあり得ます。
私は、そういうリスクを避けたかった。
だから、「厳格な入会審査をしている業者」を選ぶことにしました。
Karigoのように審査が厳しい業者は、怪しい人を入会させないため、住所が汚れにくいと言われています。
理由②:突然閉鎖する業者がある
格安業者の中には、わずか1〜2年で閉鎖するケースもあると聞きます。
で、契約者の郵便物はどうなるのか?
そこまで責任を持ってくれる業者は、少ないんです。
私が契約した業者も、後から調べたら設立2年目でした。
「実績が少ない=継続性に不安がある」
これ、痛いほど学びました。
理由③:料金体系が不透明
「月額3,000円」って書いてあっても、実際は:
- 郵便物転送:1回500円
- 電話転送:月額3,000円
- 会議室利用:1時間2,000円
結果、月1万円を超えることも珍しくない。
最初の私も、「月額980円」しか見てませんでした。
でも実際は、郵便物転送するたびに追加料金がかかる仕組みでした。
(まぁ、そもそも転送されなかったわけですが…)
私が見つけた、怪しい業者を見抜く方法
あの失敗から1年。
私は再びバーチャルオフィスを探して、今度はちゃんと連絡が取れるところを見つけました。
以下は、私が実際に使った「二度と騙されないチェックポイント」です。
完璧じゃないかもしれません。
でも、少なくとも私はこれで失敗を回避できました。
①:運営会社を、しつこいくらい調べる
継続年数が長い=お客さんに選ばれ続けている証拠
私は「少なくとも数年は継続しているか」を目安にしました。
できれば長く続いている会社のほうが、安心できると感じました。
参考までに、信頼できると言われている業者の設立年:
- Karigo:2006年創業(業界の老舗)
- レゾナンス:2016年創業
- GMOオフィスサポート:上場企業グループ
短期間で閉鎖する格安業者も多い中、10年以上続いている=それだけ顧客満足度が高い、ということです。
最終的に私が選んだ業者は、設立15年でした。
「長く続いている=お客さんに選ばれ続けている」
私はそこで安心できました。
第三者認証を取得しているか確認する
これ、すごく重要でした。
信頼できる業者は、客観的な審査をクリアしています。
ISMS認証(情報セキュリティマネジメントシステム)
個人情報の管理体制が国際基準で認められている証拠です。
Karigoなどが取得しています。
プライバシーマーク(Pマーク)
個人情報保護の第三者認証。
取得している事業者もあります(例:NAWABARIなど)。
「認証マークがある=お金と時間をかけて審査を受けた」
つまり、それだけ事業継続の本気度が高いということです。
私は、公式サイトのフッター(一番下)に、こうしたマークがあるかチェックしました。
銀行口座開設のサポートがあるか
これ、知らなかったんですけど。
実は、バーチャルオフィスで法人口座を開設するのは、かなり難しいらしいんです。
銀行側も「犯罪に使われないか」を厳しくチェックするため、怪しい業者の住所では口座開設を断られます。
逆に言えば:
銀行口座開設のサポート制度がある=銀行から一定の信頼を得ている
例えば、レゾナンスやGMOオフィスサポートなどは、銀行口座開設のサポートや紹介制度があるようです。
(最新情報は公式サイトで確認してください)
銀行が信頼している業者なら、私たちも安心できる。
そう考えて、私は「銀行紹介制度がある業者」を優先的に選ぶようにしました。
Googleマップの口コミを「低評価」から読む
良い口コミだけ見ても、意味ないです。
大事なのは、低評価の内容と、それに対する運営側の返信。
私が選んだ業者にも、確かに低評価はありました。
でも、全部に対して誠実な返信があったんです。
例えば:
「この度はご不便をおかけし申し訳ございません。改善策として郵便物管理システムを刷新いたしました」
この姿勢を見た時、「ここなら大丈夫かも」って思えました。
業界団体に加盟しているか
信頼できる業者は、業界団体に入って自主的にルールを守っています。
公式サイトに「一般社団法人日本バーチャルオフィス協会会員」みたいな表記があるか、チェックしてみてください。
これがあるだけで、少し安心できます。
②:絶対に「内覧」する(これが一番大事だった)
前回の最大の失敗。
それは、見ないで契約したこと。
今回は、必ず現地に行くって決めてました。
(怖かったけど)
実際に現地に行って分かること
①建物と周辺環境
住所が「東京都港区」って書いてあっても、実際は駅から徒歩15分の薄暗い雑居ビルだった、なんてこともあるらしいです。
私は実際に駅から歩いて、こう自問しました。
「クライアントが、この道を歩いて来ることを想像できるか?」
これ、結構大事な視点だと思います。
②スタッフの対応
内覧に行った時のスタッフの対応が、そのままあなたの会社の受付の質になります。
私が選んだ業者のスタッフは:
- 笑顔で迎えてくれた
- 質問に的確に答えてくれた
- 施設内を丁寧に案内してくれた
この安心感は、オンラインでは絶対に得られません。
③郵便物管理の現場
内覧の時、私が実際に聞いた質問:
- 「郵便物はどこに保管されていますか?」
- 「転送はどのタイミングで行われますか?」
- 「紛失した場合の補償は?」
選んだ業者では:
- 施錠付きの専用ボックス
- 週1回の定期転送(追加料金なし)
- 紛失時の補償制度あり
この目で見た安心感が、最終決定を後押ししてくれました。
③:利用規約を読む(私は怖すぎて3回読みました)
契約書にサインする前、私は利用規約を3回読みました。
時間がない人でも、せめて「解約条件」と「転送料金」だけは見たほうがいいです。
「基本料金」に何が含まれていないか
「月額3,000円」って書いてあっても、実は:
- 郵便物転送は別料金(1回500円)
- 電話転送はオプション(月額3,000円)
- 会議室利用も別料金(1時間2,000円)
私は「実質的な月額コスト」を計算して、予算内に収まるか確認しました。
絶対やったほうがいいです。
解約条件を確認する
前回失敗した業者は:
- 最低契約1年
- 解約は3ヶ月前通知
- 途中解約は違約金2万円
これ、契約書の第8条に小さく書いてありました。
(契約後に気づいて、愕然としました)
ビジネスって変化しますよね。
だから私は「最低契約期間なし、解約1ヶ月前通知」という柔軟な条件の業者を選びました。
禁止事項をチェックする
あなたの事業が「禁止業種」に該当しないか、必ず確認してください。
また、「郵便物紛失時の補償は最大5,000円まで」みたいに、責任範囲が明記されているかもチェックポイントです。
④:本人確認が「厳しい」業者を選ぶ
これ、逆説的に聞こえるかもしれないですけど。
本人確認が厳しい=悪い人を排除している証拠なんです。
本人確認の「質」を見極める
前回私が選んだ格安業者:
- メールで身分証コピーを送るだけ
- 顔も見ない
- 5分で完了
信頼できる業者の本人確認:
- eKYC(オンライン本人確認システム)で顔認証
- 公共料金の領収書で住所確認
- 厳格な審査(反社チェックを含む場合もある)
- 必要に応じて対面確認
私が最終的に契約した業者では、こんな確認がありました:
✅ 運転免許証(表裏)の原本確認
✅ 公共料金の領収書(住所確認用)
✅ 法人の場合は登記簿謄本の提出
✅ オンライン面談での本人確認
「面倒だな…」
最初は正直、そう思いました。
でも、担当者がこう言ったんです。
「私たちは、お客様の信用を守るために、厳しい本人確認をしています。この住所を犯罪に使わせないためです」
その言葉を聞いた時、心から安心しました。
「この厳しさこそが、安心の証なんだ」って。
ちなみに、上場企業グループが運営している業者(GMOオフィスサポートなど)は、企業の審査基準でチェックを行っていると明記している場合もあります。
「面倒」と感じるかもしれませんが、この厳しさこそが、あなたの信用を守る盾になります。
今、私が得ている「本物の安心」
あの失敗から1年。
今、私は心から信頼できるバーチャルオフィスと付き合っています。
何が変わったか?
- 郵便物は週1回、確実に転送される
- 急な会議でも、清潔な会議室がすぐ予約できる
- 何かあればすぐ電話が繋がって、丁寧に対応してくれる
そして何より。
名刺に記載された「東京都港区」の住所が、クライアントからの信頼を明らかに高めてくれました。
「こんなに違うのか…」
これが、私の正直な感想です。
あなたへ──同じ失敗をしてほしくないから
もしあなたが今、「バーチャルオフィス、なんだか怪しいな…」って感じているなら。
その直感は、正しいです。
でも、その不安は「知識」と「行動」で必ず乗り越えられます。
契約前の最終チェックリスト
私が実際に使ったチェック項目です。
完璧じゃないかもしれませんが、参考になれば:
- [ ] 運営会社の設立年と事業実績を確認した
- [ ] 第三者認証(ISMS/Pマーク)を取得しているか確認した
- [ ] 銀行口座開設のサポート制度があるか確認した
- [ ] Googleマップの口コミ(特に低評価)を読んだ
- [ ] 実際に内覧して、自分の目で確かめた
- [ ] 利用規約を最低2回読んで、不明点を質問した
- [ ] 本人確認の内容を確認した(厳しいほうが安心)
- [ ] 解約条件と追加費用を完全に理解した
これ全部やると、時間はかかります。
でも、あの失敗を繰り返すよりは、ずっとマシです。
バーチャルオフィスは、怪しいサービスじゃないです。
ただ、一部の悪質業者のせいで、全体が誤解されているだけ。
私は失敗しました。
でも、あなたは私の失敗から学べます。
さあ、最初の一歩を踏み出しましょう。
あなたのビジネスが、しっかりした土台の上で花開くことを、心から願っています。
この記事を書いた人
フリーランスWebデザイナー(バーチャルオフィス利用2年)/ライター挑戦中
